〜大切なお知らせ〜
「一般社団法人 もひかん王国 いのち部愛の手課」のブログ、SNS等に掲載されている全ての内容について(文章、画像等)、複製、転載、転用等の二次利用を固くお断りします
もひかん王国秘密基地にご用の場合、まずはお電話にてご連絡を頂いてからの訪問をお願い致します(常連さんについては特に連絡はいりませんし、門付近に支援物資を届けてくださるいつもの支援者様は、大歓迎です!いつもありがとうございます!)
もひかん王国 07031571122
猫多頭レスキュー【多頭現場ブログ本編】
※明日の譲渡会については、前回のブログをお読み下さい
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
前前回のブログで告知した通り
今日は7/29に緊急多頭レスキューとなった現場のご報告となります
このブログは、決して批判等を訴えるものではありません
こんな残酷な事例が他人事の出来事ではなく
私たちの本当に身近な所に潜んでいる事を知っていただきたい
そして、そんな問題を目の当たりにした時に、どうしたらいいのか?
かわいそう、や批判、では何も変わらず
「他人事」にせず、是非周囲の人々を頼り、協力し合い
そんな人達で問題解決に向かって、進んでいって欲しいと思います
今回はとても残酷な結末からの介入でした
もう少し、あと少し早く介入できていたら、、、
亡くなった子達の死が、ただの「残酷な死」にならないように
この先に活かしていきたいと思っています
※画像は全て加工しています
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
[相談~現地確認]
7/27の電話相談
無人の家2件で猫に餌やりをしている
猫は荒れ果てた室内、窓はひとつもあいておらず
電気も通っていない
時期は暑さピークの7月末、、、
すぐに命の危険があると判断し
その日の夜、相談者さんに詳細を伺うと共に
現場を見に行きました
その日は話と現地確認のみ
現場をみながら、衰弱している猫はいないかを確認
そして、少しでも早くこの子達をここから出すにはどうしたらいいのか
頭をフル回転させていました
丁度もひかんでは、傷病親子や子猫の保護が立て続いていて
とてもその場で連れて帰ることはできなかったのです
夜でも汗が流れる暑さ
締切の室内、明日の昼には一体どんな暑さになるんだ、、、
現場に残されている猫は全10頭
引き取りの準備を1日で済ませ
相談者さんたちの協力を得て
現地確認から2日後7/29、全頭保護に向かいました
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
[現地時系列]
昨年末、飼い主入院のち死去
猫が取り残されていることに気がついたご近所さんが
飼い主さん生前に許可を得て餌やりを開始
猫8頭全て生存
その後、もう1件の飼い主の家にも猫がいたことが判明
そのもう1件は発見が遅れたためその時点で亡くなっていた猫10頭、生きている猫2頭
もひかんに相談するまでの半年間様々な所に相談するも
現状何も変わらず
繁殖を防がなくては、と
相談者さん自ら、メスの不妊手術をしてくれていました
暑くなり、このままではどうにもならない、との事で
もひかんに相談がきました
今回の相談は
よくある多頭飼育崩壊後、飼い主が他界し、更に放置されてしまった状況でした
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
[レスキュー]
7/29夜、相談者さんと都合を合わせ
いざ捕獲作業
さすがお世話をしてくれているだけあり
半数の猫は、相談者さんが次々と捕まえてくれました
いつもと違う雰囲気に、慣れてる猫も姿を見せないらしく
強制的なタモ捕獲へ変更
真っ暗な室内にライトを照らし、どうにかこうにか捕獲しましたが
臭いとほこりからマスク外せず、汗は滝のように流れ、片手にライト、片手にタモ
同行したボラもさすがに冗談さえ出ず
とにかく暑さとうまくできない呼吸
ピリピリした捕獲時間
ぶっ倒れないように、、、と祈るような
そんな捕獲でした
相談者さん、ご近所さんのヘルプにとても助けられ、捕獲完了
捕獲した猫を乗せた車の中は
一瞬で現場の臭いになりました、、、
猫に染み付く程の悪臭
がんばったね、本当によく頑張った
生きていてくれて、本当に良かった、、、
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
[レスキュー後の現地確認]
実はレスキュー時
隠れた猫を探している時に、ご遺体を発見していました
その時は余裕なく、とにかく生存している猫を捕獲するのが精一杯
しかし、相談を受けた当初から
捕獲して終わりじゃない、、、と思っていたので
捕獲の翌日、明るい昼間のうちに
再度現地確認を行いました
※全ての現地介入に、相談者さん了承の上、同行してもらっています
最初に発見された家の猫8頭は、ご近所さんの日々の餌やりのお陰様で
皆生存できていたようです
発見の遅れた1件の家
相談者さん、気がついたご遺体10体埋葬してくれていましたが
私たちが細かく見ていったところ
現地には7~8体のご遺体が残されていました
荒れ果て、悪臭の室内に横たわる遺体、、、
押し入れの中でひっそりと横たわる遺体
まだまだ、これから大きくなるはずだった子
荒れ果てた室内は、半年位の蓄積ではなく
飼い主生前より長い間、崩壊状態だったと思われます
何より残酷なのは
この子達の死に様、、、
荒れ果てた室内に閉じ込められ
餌も水さえももらえなくなり
逃げ出す事もできず
餓死寸前の弱りきった親子兄弟たちを襲い
生き延びるしかなかった
弱い子たちは順番に襲われ
恐怖と飢えの中、どんな想いで共に生きてきた仲間に食べられ、死んでいったのか、、、
私たち恵まれた人間には
想像さえもつかないでしょう、、、
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
かたや動物医療が進み
健康を考え、質の良いフードにこだわり
家庭で高額医療にかけてもらい、、、
長生きする猫たちが増えました
何も変わらない命なのに
生まれた場所、手にした人間の違いだけで
本当にくじ引きのような、運命の決まり方
きっと、「色んな事」が変わる前の方が
こんな差はなかったんじゃないか、、、とさえ思います
「こうするべき、ああするべき」に追いつかない現状
綺麗事が大好きな人間たちは
犠牲にしているものの大きさに気が付かずに
このまま進んでいってしまうのかな、、、
今回の現場は、声が上がったにも関わらず、半年もの間何も変わらずでした
確かに、お手本のような解決策がない、厳しい現状
動物愛護って、全てがそうだと思います
それでも、全てが綺麗に完結できなくても
突き放すのではなく、どうにかしようと寄り添うこと
そして、諦めるのではなく、声を上げ続け、出来ることを増やしていく
ひとつひとつ、増えた出来る事をやっていきながら
見えぬ所での犠牲を、表に出していかねば
先に進めんのです
相談者さんは、まずは命を繋ぐための餌やり
そして、繁殖を防ぐための不妊手術
そして更に声を上げ続け
今回の相談へと辿り着きました
解決策の見えない現場に、解決策へのもひかんの協力が加わり
それぞれの出来ることを見つけながら
現在も、出来る事を精一杯、やっています
そしてもちろん
保護は保護して終わりではなく
私たちにとっては、これから、です
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
先に発見された8頭の猫たちは
落ち着いてみたらとても気のいい子達で
ほとんどの子達が寄ってきてくれるようになりました
発見の遅れた家からレスキューした2頭の猫は
触るだけで身体が硬直します
しばらく猫からは、「こわい」の感情しか伝わりませんでした
とにかく、安心な静かな暮らしを、、、
無理にいじらず、必要最低限で様子見
とはいえもはかんは多頭施設、初期医療は待てないので
保護からしばらくは、ストレスも積み重なったことでしょう
保護から食欲がのらずだったので
意を決して診察に行きました
おー太郎、そー太郎(病院搬送Instagramに上がってる子です)
おーちゃん、寄り目のカワイイ子です
そーちゃん、小さいけど度胸のある子です
もう大丈夫なんだよ
ここは安全なんだよ
ご飯も毎日出るよ
お水も毎日キレイだよ
お部屋も毎日掃除するよ
こんな当たり前の事を、話しかけています
今もきっと、あの壮絶な日々を
覚えているんだろうな
忘れる事ができるのかな
身体の臭いと一緒に、消えちゃえばいいのに
うちの多頭施設で、どこまで心のケアがしてあげられるだろうか、、、
他の猫たちと、仲良く暮らせるだろうか、、、
いろんな不安が付きまといながらも
レスキューした10頭の子達は、日々少しづつ生活になれてきています
焦ることはない
ゆっくりゆっくり、信じてくれたら
それでいいと、思います
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
もひかんの想い
「全ての犬猫が、生きて欲しいと想われ生きる」
叶わなかった猫たちを一気に目の当たりにし
改めて、自分にできることは何か
もっともっと、出来ることがあるのではないかと
考えるようになりました
そして考えるだけでは何も変わらず
もひかんに集まる仲間と共に、ひとつずつ、やっていきたいと思います
是非、より多くの方々のご協力を
よろしくお願いいたします
小さな力を持ちよって、ひとつひとつ出来ること、広げていきましょう
この後については、またいつかのブログでご報告します
えらく長文になってしまいました
そして、打ちながらも涙が出てきました
最後まで読んでいただき、ありがとうございました
コメント